Studio One付属エフェクトのレビュー、今回は「Binaural Pan」です。
どのようなエフェクトかを簡単に言うならば、Wavesの「S1 Stereo Imager」のようにパン+音の広がり具合を調整できるエフェクトです。
調整できるパラメータも少なく非常にシンプルなエフェクトですが、この記事ではそんな「Binaural Pan」の使い勝手や効き具合を掘り下げていきたいと思います。
Binaural Panの使い方とレビュー
外観と使い方
外観
[Pan]と[Width]の2つのノブと[Mono]スイッチだけの非常にシンプルな外見です。
①Pan
音を左右に振る項目です。振り切るとLRのどちらか片側からしか音が出なくなります。
「トラックごとのミキサーのPanとはなにか違うの?」というところは気になる点かと思いますので、それぞれのLからRまでPanを動かしたサンプルを用意しました。
効果が大きく変わるわけではないですが、ミキサーで左右に振る場合よりもBinaural Pan上で振った場合のほうがトラックの音量が大きくなっています。
この点はこのエフェクトを使う上で知っておいたほうが良いポイントかなと思います。
②Mono
オンにすることでトラックの出力をモノラル化します。
モノラル化している間は、この次に解説するWidthの値は無効になります。
使い所としては、左右に広がりのあるピアノ音源を強引にまとめてパン振りしたい時なんかに良いのかなと思います。
それぞれパン振りしたものがこちら。
音のリッチさ的な部分は失われますが、すっきりさせてパン振りさせることができました。
③Width
ステレオの広がり具合を調整する項目です。
左に振り切ると[Mono]ON時と同じ完全にモノラルとなります。
反対に右に回すほど左右への広がりが強くなっていきます。
あまりMAXに設定するシーンはないかと思いますが、このBinaural Panだけでかなり広げることができます。
総評
良いところ
ステレオイメージャーとしてはこれで不足ないんじゃないかと感じます。
大量に使うプラグインでもないですが、PCへの負荷もとても軽くガンガン使っていけるところも高評価です。
悪いところ
これといった悪いところが思いつかないので、今回は難癖のような指摘に…。
Binaural Panという名前が何をするためのツールなのかわかりにくい感じがします。
素直にイメージャーを名乗ってくれたほうがとっつきやすいのではないかと。
あとは見た目がものすごく地味で味気ないなぁと感じますが、そこは音とは関係のない所なので強く指摘するのも野暮かなと思います。
おすすめな代替プラグイン
WavesのS1でも良いですが、「見た目がスタイリッシュでなおかつ無料」という点からOzoneのImagerをおすすめします。
あくまで個人的にですが、気分が乗る見た目って大事だなぁと思っていてBinaural Panよりもこういったイメージャーを使うことが多いです。
Binaural Panとは違ってこちらはプラグイン内でのパン振りはできないのでトラックのミキサーでやることになります。
無料のプラグインですので、気になる方はこちらも一度使ってみてはいかがでしょうか。
今回のまとめ
今回はStudio One付属エフェクトのBinaural Panをご紹介しました。
ちょっとしたステレオ感の調整に便利なやつですので、ぜひぜひ役立ててみてはいかがでしょうか。
それでは。
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