【Heritage Audio】Baby RAMのレビュー【モニターコントローラー】

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「なんでボリュームノブをモニタースピーカーの背面につけるんだよ…」なんて思ったことはないですか?

狭い卓上にスピーカーを設置している場合、ボリュームや電源が背面にある機種はこまめに操作するには少々不便だったりします。

スピーカーの前面にボリュームノブが付いている機種もありますが、割合的には背面にボリュームノブのある機種が多く、前面での音量操作にこだわりすぎるとモニタースピーカーを選ぶ際の選択肢が狭まってしまいます。

今のスピーカーのまま、もっと気軽に手元で音量操作ができるようにしたい。という思いから「Heritage Audio – Baby RAM」というモニターコントローラーを導入してみました。

今回の記事では、その際に感じた使用感やサイズ感などをお伝えしていきたいと思います。

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Heritage Audio – Baby RAMのレビュー

Baby RAMを選んだ理由

まず、数あるモニターコントローラーの中から、なぜこの製品を選んだのかを簡単に説明します。

今回モニターコントローラーを選ぶ際に、僕が重要視したポイントが3つあります。

  • 電源不要のパッシブのものであること。
  • 2系統以上のin/outがあること。
  • ギャングエラー(左右の音量差)のないもの。

これらの3点です。

モニターコントローラーの定番製品にはMackieやBehringerのものがありますが、上記のポイントには当てはまりませんでした。

同価格帯の[Behringer – MONITOR2USB]はアクティブのものであるため候補から除外。

Baby RAMより安価である[Mackie – Big Knob Passive]はギャングエラーが起こるというレビューが多々見られたためこちらも除外。

[Behringer – MONITOR1]は安価でギャングエラーの報告も少なく、いい感じに思えたのですがin/outが1系統のため候補から除外しました。

今回は候補から外れましたが、1系統のin/outで良いという場合は[Behringer – MONITOR1]はなかなかいい選択肢かもしれません。

外観

届いてすぐに思いましたが、Babyという名の割に意外とでかいです。

サイズ比較のため、隣にディスクを置いてみました。

だいたい横14cm×奥行き19cmほどあるので、山型の食パンよりもひと回りでかいくらいです。

高さも意外とあって、枠の低いところで約4cm、高いところで7.5cmほど。

一番高い位置になるのが中心の大きなボリュームノブで、9cmほどの高さがあります。

キーボードスライダーなどに設置を考える場合、念のため設置が可能かどうか高さを確認したほうが良いと思います。

質感

金属製のボディはしっかりとした質感で、よほどの衝撃がない限り押してへこんだり曲がったりは無さそうです。

対してボタンやノブはおそらくプラスチック製で、それぞれ掴んで揺さぶってみると上下左右に少し遊びがある感じです。

「ひょっとして、簡単に外れるのか?」と思い、掴んで引っ張り上げてみましたが、ボタンもノブも外れるということはなかったです。

そして、手に持ってみると結構な重量感を感じます。

in/outにそれぞれ1組ずつケーブルが刺さった状態で、重さを測ってみました。

in/outのLRにTRSケーブルを1組ずつ接続した状態の重量です。合計4本のジャックが刺さっています。

手にあたったときに簡単に動くようなこともないので、これくらいの重量があったほうが良い気がします。

Baby RAMを使う上で、頻繁に位置を動かしたり持ち運んだりということはないと思いますので。

操作性

ノブはスムーズに無段階に回るタイプではなく、カチッカチッと段階的に回すタイプです。

音量を変えてもまた同じ音量に戻しやすいので、こちらのほうが使いやすいと思います。

例として、Youtubeを見るときに3段階上げて、その後DTMするときにまた3つ元に戻す、といったケースではスムーズに回るタイプよりも瞬時に元の音量に戻れます。

ボタン類は、押し込んだ感覚なんかが少し質感として安っぽい感じはあります。

ただ今のところ不具合は一切ありませんので、及第点といったところでしょうか。

ノブがしっかりしているだけに、ここは少し質感の差を感じてしまいます。

使用後の感想

手元でパッと音量調節ができる環境が出来たことにすごく満足しています。

最小ボリュームでもギャングエラーを感じないので、それぞれの環境で異なる音量設定にも柔軟に対応してくれると思います。

なにげにミュートボタンも便利です。電話がかかってきた時なんかに一瞬でミュートするのに使用しています。

背面のジャック部分もしっかりしています。ゆるかったり簡単に抜けたりと言うことはないです。

1つ残念なのはTRSジャックのみという点です。XLRは刺さりません。

XLRジャックやコンボジャックにするとBaby RAMが更にデカくなっていたと考えれば、作る上では仕方なかったのかもしれません。

それと、少しハイ落ちするというレビューを見かけたことがあるのですが、これは僕の耳では正直分からなかったです。

スピーカーまでの配線に接点を増やしていることは間違いないので、僕が気づかないだけで少々の変化はあるかもしれません。

今回のまとめ

今回はHeritage AudioのBaby RAMというモニターコントローラーをレビューしました。

僕としては購入したことに対してとても満足しているのですが、あえてネガティブな要素を上げるとすれば、先述のTRSジャックのみという点と価格でしょうか。

価格に関しては大体2万円くらいするので「音量調整だけに2万も出せるかよ」という意見があっても不思議ではないです。

個人的には、おすすめできるかどうかは今の制作環境で受けるストレスの量によると思います。

2万円掛けてでも、現状モニターコントローラーが無いことによって受けている面倒くささを解消したい、と思えるなら買って損はない製品だと思います。

「あれば便利だとは思うけど、2万かけるほどでもないなぁ」と思うなら高くつくのでは、というのが僕の感想です。

この記事が少しでもあなたの判断のお役に立てれば、と願います。

それでは。