日常生活ではめったに目にしないのに、楽器周りではやたらと見かける四角い電池。
006P型や6P型とも呼ばれています。
そこそこ値段もするので、「充電池が使用できるといいなぁ」と思い調べてみたところ、単三や単四電池ほど多く販売されている訳ではないようです。
その上「ギターに使うとノイズが乗ります」といったレビューも多く、評判だけを聞くと楽器用途ではいまいちなのかなと感じます。
ただ、実際に試してから納得したい性格の身としては、自分で試さないと完全には納得できません。
そんな訳で、この記事では実際に購入した充電池を使用し、その際のノイズ具合を検証していきたいと思います。
*検証結果はイヤホンやヘッドホンで聴かないとわかりにくいかもしれません。
充電式の9V角型電池を試してみた
検証方法
今回は9V電池の用途として多いであろう3つのパターンで検証していきたいと思います。
- アクティブピックアップ搭載のギター
- アクティブプリアンプ搭載のベース
- コンパクトエフェクター
上記の3パターンでノーマルな電池と充電式の電池を比較していきます。
ルーティングとしては、[ギター、ベース]→[エフェクター]→[ケンパー]→[DAW]という流れでいきます。
検証機材
電池
今回は一般的な9V電池1種と充電池2種の合計3種類の電池で検証していきます。
まずは普通の乾電池の代表として[Panasonic EVOLTA NEO]を使用します。
僕が普段9V電池を購入するときは、いつもこのPanasonicのものを使用しています。
お次は充電池の1つめ、[TOSHIBA IMPULSE]です。
選んだ理由としては、正直聞いたことのあるメーカーで9Vの充電池というのがこれしかなかったという理由です。
こちらを導入の際は充電器も一緒に買う必要があります。
そしてもう一つ検証する充電池は、Amazonで見つけた[ROWA JAPAN]という聞き慣れないメーカーのもの。
こちらは電池そのものにUSBケーブルを刺して充電できるようになっており、導入コストがIMPULSEより安かったので比較対象に加えてみました。
楽器
次に、今回の検証に使う楽器たちです。
ギターはIbanezのS631ALBというモデルでFishmanのアクティブピックアップが乗ったもの。
ベースはATELIER ZのM#265というモデルでBartoliniのプリアンプが乗ったもの。
エフェクターはFenderのTHE BENDSというコンプレッサー。
上記の3つに3種類の電池をつけては外しと繰り返し試していきます。
検証結果
ノイズの具合がわかりやすいように、アンプはかなりハイゲインな設定にしてあります。
この設定のアンプに繋いだ状態で発生するノイズをそれぞれ録音していきます。
ギターのアクティブピックアップに使用した場合
Panasonic EVOLTA NEO
TOSHIBA IMPULSE
ROWA JAPAN
PanasonicとTOSHIBAはだいたい同じ感じで、ROWA JAPANは「シャー」というノイズが増えたように聞こえます。
ベースのプリアンプに使用した場合
Panasonic EVOLTA NEO
TOSHIBA IMPULSE
ROWA JAPAN
PanasonicとTOSHIBAが似た感じというのは先程と同じですが、ROWA JAPANのものは「ピー」というかなり大きなノイズを出しています。
エフェクターに使用した場合
数秒ごとにONとOFFを繰り返しています。
Panasonic EVOLTA NEO
TOSHIBA IMPULSE
ROWA JAPAN
エフェクターに使用した場合でも同じような結果となりました。
今回のまとめ
今回は3種類の電池におけるノイズ量の違いについて検証していきました。
僕の出す結論としては、「楽器用途でも充電池は使えるが、すべての充電池がOKというわけではない。」という感じです。
検証していて、PanasonicとTOSHIBAは全然違いがわからなかったです。
楽器で使える充電池がほしければ[TOSHIBA IMPULSE]にしとくのが無難。と言ったところでしょうか。
IMPULSEの導入コストは電池1つと充電器で約1800円ほど。
先ほど紹介したノーマルな電池のEVOLTA NEOが大体1つ500円くらいなので、4サイクル使えばコスパが上回る計算ですね。
個人的な感想としては、「充電池、結構ありなのでは?」と思える結果でした。
今回残念な結果となったROWA JAPANの電池も、あくまで楽器に適さないというだけで、他の用途であれば充電器要らずの良い電池なのかもしれません。
この記事が、少しでもあなたの役に立てれば幸いです。
それでは。