DTMを始める時、多くの人が初めて購入するハードウェアとなるであろうオーディオインターフェイス。
PCでの音の入出力を担うDTMにとって重要な機材です。
メーカーも入出力数も価格も様々で、最初の1台を選ぶ時は何から手を出せば良いのかが難しく感じると思います。
そこで今回この記事では、初めてのオーディオインターフェイスを選ぶ際に注意するべきポイントを解説いたします。
初めてのオーディオインターフェイスの選び方
入出力について
入出力チャンネル数
まずはオーディオインターフェイスにいくつの入出力チャンネルが設けられているかという点です。
8個の入力と12個の出力チャンネルがある場合、8in/12outなどと表記されます。
なぜ一番最初に入出力チャンネル数に注目するかというと、チャンネル数が多くなるほど同じ性能のオーディオインターフェイスでも価格が高くなるからです。
自分に必要な数の入出力数は搭載していないといけないけれど、余分に搭載されていると必要以上に高い買い物になってしまう、という訳です。
最低限欲しい入出力はどちらも2つです。
2つ有ったほうが良い理由としては、ステレオの入出力はLとRでそれぞれ1つ使用する事になるからです。
入出力が2チャンネルずつあれば、とりあえずはどちらもステレオに対応できるのでオススメです。
それ以上のチャンネル数が必要な場合というのは、一度にたくさんのマイクを使いたい場合や、複数のスピーカーを切り替えて色んなスピーカーで音のチェックをしたい場合などです。
自分がDTMをするにあたって、2つよりもっと多くのチャンネル数が必要だと想像できる方は、最低その数の入出力があるものを選びましょう。
最低限2チャンネルずつ欲しいと書きましたが、2つあれば十分だという人も多いと思います。
前面の入力端子の仕様
使用するケーブルのジャックの話なのですが、マイクを繋ぐ際に使用するXLRという規格とギターのシールドで使う規格は形が異なります。
なのでマイクで歌を録りたいのにXLRが刺さらなかったり、反対にギターを直接繋いで録りたいのにXLRジャックしかなかったりというのは使い勝手がとても悪くなってしまいます。
どちらか片方の規格しか使用するつもりがないなら適したもので問題ないのですが、どちらも使用するのであればコンボジャックという両方の規格にも対応したジャックが搭載されている機種を選ぶのが良いです。
ギターやベースを直接繋いで録りたいのにうっかりXLRジャックのものを買っちゃったとしても、ケーブルの両端がそれぞれのジャックになっているケーブルを別途購入すればなんとかなります。
↓こういうやつです↓
コントロール部の位置
オーディオインターフェイスの機種によって、ボリューム調節のノブなどのコントロール部が前面にあるものと天面にものがあります。
数の比率でいうと前面に集中しているものが多いですが、SSL2やVoltやBabyface Proなど天面にコントロール部がある人気機種も多くあります。
自分がオーディオインターフェイスを導入したら設置する場所をイメージしてみて、使いやすいと思う方を選ぶと良いです。
僕はどちらのタイプも使用したことがあるので、それぞれの良さを端的に書きます。
天面にコントロールがある機種のほうが、キーボードやマウスのすぐ近くのような手元に設置する場合に操作しやすいです。
対してコントロール部が前面にある機種の場合、天面に物を置けるので狭いデスクでは意外とこちらの方が使い勝手が良かったりします。
価格と性能の比較
価格と性能は基本的に比例していきます。
今までの2つの基準(入出力とコントロール位置)で検索してみると、色んな価格帯のものがヒットすると思います。
その中にはプロ御用達のかなり高級な機種もあるので、ここでまず予算を決めましょう。
3万円なら3万円、10万円なら10万円と決めて、予算の中で買えるものを見ていきます。
するとメーカー別で同価格帯のものがいくつか見つかると思います。
ここでそれぞれの性能を比較していきましょう。
比較する項目ですが、主にダイナミックレンジやサンプリング周波数や量子化ビットレートといった項目を見ていきます。
意味がわからなくても難しく考える必要はありません。殆どの項目は比べて数字がでかいほうが高性能と判断してOKです。
例外としてノイズの項目は数字が小さいほうが良いです。
予算の中で同じ値段ならより高性能なもの、同じ性能ならより安いものを選びましょう。
バンドルソフトの内容
バンドルソフトとは、オーディオインターフェイスを購入した際にオマケで付いてくるものです。
これが不思議なもので、「購入するとオーディオインターフェイス本体より高いのでは?」と思えるくらい充実した物もあったりします。
DTMに夢中になるとこれから色んなものが欲しくなってくるうえで、オマケで貰えるもので賄えるものがあればすごく良いですよね。
今まで検討してきたポイントでまだ買う機種を絞り込めない時には、最後の決め手としてバンドルソフトの充実した方にするというのもありだと思います。
ここでいくつか目ぼしいものを上げておきます。
DAWの下位グレード
まず気になるのはDAWの下位グレードが付いてくるものです。
STEINBERGのものはCubaseの下位グレード、Universal AudioやMOTUはAbleton Live Liteが付いてきたりします。
今後上位のものが欲しくなったときにアップグレード購入で安く購入する足がかりにもなりますし、注目しているDAWがある場合は要チェックです。
有料の音源がもらえるもの
FOCUSRITEのオーディオインターフェイスは、バンドルソフトとしてXLN AudioのAddictive Drums 2とAddictive Keysに加えてさらにNative Instruments MASSIVEが付いてきます。
少し前の定番音源ではありますが、これらはお金を出して購入する音源としても人気のあるものですし、おまけで付いてくるものとしては素晴らしいと思います。
自社製のエフェクトが付属するもの
エフェクト関連で良いものが付属するのはArturiaとUniversal Audioです。
どちらもハードウェアをシミュレートしたエフェクトが人気のメーカですが、その商品群の中からいくつか抜粋したものが付属されています。
これらはおまけの域を超えてかなり高品質なエフェクトですし、長く使っていけるものになると思います。
ループバック機能
これは配信や動画を制作する人に限られるのですが、ループバック機能がないと配信や動画にDTMの音を乗せるのが難しいです。
出来なくは無いのですが、オーディオインターフェイスの出力から物理的に入力側へ信号を持ってくる必要があります。
ループバック機能が搭載されているオーディオインターフェイスであれば、簡単に配信や動画にDTM作業の音を乗せられるので、そういった活動を行うつもりの方はループバック機能の有無にも注目してみてください。
今回のまとめ
今回は初めてのオーディオインターフェイスを選ぶ際のポイントについて取り上げました。
オーディオインターフェイスは安い機種でも数万円はする機材なので、選ぶのに失敗はしたくないものですよね。
この記事が少しでもあなたの購入の助けになれば嬉しく思います。
それでは。