「あー、さっき適当に弾いたフレーズなんかいい感じだったなぁ。」
「しかし、いざRecとなると細かく再現できないなぁ…。」
なんてこと、ありませんか?
そんな時に役立つ機能が、Studio Oneにはあります。
それが、レトロスペクティブ・レコード機能です。
[Shift+*] レトロスペクティブ・レコード機能
あまり聞き慣れない単語ですが、retrospective=過去にさかのぼって、過去を振り返ってと言う意味の英単語です。
ここから先の記事では、このレトロスペクティブ・レコード機能とはどういうものなのか、そしてどう使うのかをサクッと解説したいと思います。
どんな機能?
演奏を録音する時は録音ボタンを押し、再生され流れるシークバーに合わせて録音されていくのが一般的な録音方法ですが、この機能はそれとは異なります。
ぱらぱらっと弾いたピアノが良いフレーズだったり、ループに合わせてギターフレーズを考えていた時に奇跡のフレーズが生まれたりと録音されてない時に良いフレーズが出た時、
[Shift+*]を押せばそれらが録音されたものがパッと出てくる。そんな便利な機能がレトロスペクティブ・レコード機能です。
記録のされ方
演奏の記録のされ方は、再生中の演奏か停止中の演奏かで少し異なります。
再生中の演奏を[Shift+*]で呼び出した場合、再生中に演奏したタイミングで録音されたものが呼び出されます。
実際に録音ボタンを押して録音したのと同じように出現するわけです。
そして、停止中に演奏したものを[Shift+*]で呼び出した場合、シークバーの位置を先頭にして直前の演奏が呼び出されます。
この停止中の場合が少しくせ者で、停止中ということはクリックなしで演奏したものなので、よほどテンポ感の良い人でなければリズムがぐだぐだなフレーズになっちゃいます。
ここは要クオンタイズですね。
実際の運用
ドラムやベースのトラックを再生しながらギターやピアノを演奏し、良かった時に使う。これが一番使いやすい方法かなと思います。
停止中に使うパターンは、作曲の一番最初にスケッチを描くときのメモを取るに使うのが良いかなと思います。
ただこれはあくまで僕の意見なので、それぞれにとって使いやすい方法で使っていくのが一番いいことだと思います。
注意点
大げさに注意点というほどのことでもないのですが、2点ほど伝えておきたいポイントがあります。
- あくまでも直近の演奏を記録しておいてくれる機能なので、いくつも前のテイクを呼び出す事はできません。演奏1→再生→演奏2 とした場合、演奏2の最初の入力があった時点で演奏1を呼び出す事はできなくなります。
- この機能はStudio One5.1以前のバージョンでは使用できません。
この2つくらいですかね。
まとめ
一行でまとめると、[Shift+*] で直前の演奏を録音テイクとして記録する機能です。
楽曲制作に必須ではないけど、知っていると使いどころがあるかも、といった機能の一つレトロスペクティブ・レコード機能。
あなたの知識の片隅にでも置いといてもらえれば、と思います。
それでは。